
Giovanni Bellini · PD
フリッツォーニの聖母
作品情報
ストーリー
ジョヴァンニ・ベッリーニの初期の「聖母子」のひとつで、1460年ごろヴェネツィアで描かれた。画家は三十歳前後、まだ自分の声を探していた時期である。この数年のうちに彼の姉はアンドレア・マンテーニャと結婚しており、それが画面に表れている。線は堅く、ほとんど彫刻のようで、義兄を見ながらベッリーニが身につけた精密な硬さがある。それでも彼自身のものはすでに顔をのぞかせている。母と子のあいだの静かな優しさで、マンテーニャには決してなかったものだ。背景は伝統が求めた金地ではなく、無地に近い。そのぶん場面は人間味を帯びる。この絵は何世紀も個人の手にあり、由来となったベルガモのフリッツォーニ旧蔵にちなんで呼ばれる。ヴェネツィアのコッレール美術館に入った1891年になって、ようやくベッリーニの筆と認められた。




