
J. M. W. Turner · PD
ハイデルベルク
作品情報
ストーリー
ハイデルベルク城は1689年、ルイ14世の軍に爆破された。以後は赤い砂岩の廃墟として、19世紀のライン川旅行では定番の見どころになる。ターナーがその近辺で写生したのは1844年。ところがロンドンに戻って仕上げた画面では、城に屋根も壁も戻っていて、テラスには古風な衣装の群衆がいる。1613年、プファルツ選帝侯フリードリヒ5世と、イングランドから来た妃エリザベス・ステュアート、ジェームズ1世の娘を迎えた祝いの場面だと、長く読まれてきた。ただし眼下にネッカー川はなく、橋も町の教会の塔も見当たらない。背後の峰には、ハイデルベルク周辺の丘には積もらないはずの雪がある。テートは現在この絵を、ハイデルベルクと呼ばれるアルプスの谷の城、として登録している。




