
William-Adolphe Bouguereau · PD
ホメロスと彼の案内人
作品情報
ストーリー
ホメロスが盲目の詩人だったという言い伝えは、古代から語り継がれてきた。フランスの詩人アンドレ・シェニエは、その老ホメロスを牧歌に描いている。『盲人』と題する詩では、海に運ばれて見知らぬ岸にたどり着いた盲目の老人が、道案内をしてほしいとアポロンに祈る。羊の群れを守る犬たちを三人の若い羊飼いが押しとどめ、食べ物を分け与え、老人の歌に耳を傾ける。老人の名が明かされるのは、詩の最後の一行である。
シェニエは1794年7月、ロベスピエール失脚の二日前にパリでギロチンにかけられ、生前にはほとんど詩を発表していなかった。詩集が出たのは1819年のことだ。
ブグローはこの場面を1874年のサロンに出品した。高さ二メートルを超える画面の手前では大きな犬がまだ吠えていて、籠を腕にかけた少年が老詩人の手を引いている。老人の背には竪琴が下がっている。この絵は1888年からミルウォーキーにあり、食肉業で財を成したフレデリック・レイトンが、自ら創設した美術館に寄贈した作品の一つである。




