
Wassily Kandinsky · PD
サン=クルー公園にて—秋 II
作品情報
ストーリー
印象派の光と空気の問題にはほとんど興味がなかった、とカンディンスキーは書いている。それよりも、色の働きについて語り、空気はそっとしておく新印象派の理論のほうが大事だった、と。縦24センチ、横38センチほどのこの小さな厚紙の絵は、ミュンターとパリ近郊で暮らした一年のあいだ、1906年の秋にサン=クルー公園で描かれた。パレットナイフで厚く盛り上げた筆跡と斑点でできていて、秋の並木道は木々と地面の骨組みでようやくそれとわかる程度だ。手前にはオレンジ、くすんだばら色、黄緑の点が置かれ、左では黄、朱、焦げ茶が燃えるような塊に固まっている。彼がこのナイフの技法で描いた最後の油彩習作のひとつである。




