
Pierre-Auguste Renoir · PD
パリスの審判
作品情報
ストーリー
ルノワールがこの「パリスの審判」を描いたのは1913年ごろ、70歳を過ぎ、南フランスのカーニュに暮らしていた時期です。関節リウマチで手はひどく変形し、絵筆を指のあいだに挟んでもらわなければならないほどでしたが、それでも毎日描き続けました。選んだのは古い主題で、トロイアの羊飼いパリスが、ヘラ、アテナ、アフロディーテという三人の女神のうち誰がいちばん美しいかを決める場面です。戦争へ向かいつつあった当時の世界を思わせるものは、ここには何もありません。肌はあたたかく、晩年に好んだ赤で燃えるように塗られています。同じころ彼はこの題材を浮き彫りでも試み、若い彫刻家リシャール・ギノに、自分にはもう造形できない形をかたどらせました。




