
アルジェの隊商宿
作品情報
ストーリー
ハーンとは隊商宿のことで、中庭を囲むように建てられ、旅人と荷を運ぶ家畜が一夜を過ごす宿でした。フロマンタンはアルジェをよく知っていました。1846年に初めてアルジェリアへ渡り、翌年にも再訪し、1852年には若い妻とともにアルジェ近郊にほぼ一年暮らしています。この滞在から生まれたのが著書『サヘルの一年』です。
この板絵には署名はありますが年記はなく、確かにわかっているのは売買の記録です。1876年4月27日、絵はニューヨークで、ウィリアム・ティルデン・ブロジェットのコレクションとともに競売にかけられました。ブロジェットはワニスの製造で財を成し、メトロポリタン美術館の創設に加わった人物で、前年の11月に亡くなっていました。その晩、93点の絵が新しい持ち主に渡りました。それから四か月後の8月27日、フロマンタン自身もラ・ロシェルの近くで世を去ります。1877年にはこの板絵はボストンのジェームズ・ウィリアム・ペイジのものとなっており、1894年に彼の遺贈でボストン美術館に入りました。



