
ディエップ近郊の風景
作品情報
ストーリー
トマス・ゴールド・アップルトンは、19世紀ボストンで知られた座談の名手でした。織物業で築かれた財産の相続人で、詩人ロングフェローの義兄にあたり、「善きアメリカ人は死ぬとパリへ行く」という言葉の生みの親とされています。長くヨーロッパで暮らし、そこでコンスタン・トロワイヨンと直接の知り合いになりました。
美術館は、この絵が1858年にアップルトンがボストン・アセニアムに貸し出した《ノルマンディーの牧場》かもしれないと考えています。ボストンに美術館ができる何年も前のことで、絵を見たければアセニアムの展覧会に行くほかありませんでした。ディエップはノルマンディー海岸の港町で、その背後には、トロワイヨンが生涯描きつづけたような牧草地が広がっています。
アップルトンはボストン美術館の最初の理事会に名を連ね、1884年に亡くなると、この作品を含むトロワイヨンの絵三点を美術館に遺贈しました。画布に年記はありません。左下に、字間をあけた大文字で署名が入っています。

