風景の中の大きなシトロン

風景の中の大きなシトロン


作品情報

制作年
1690
技法
油彩
寸法
60 × 66 cm

ストーリー

これはただ一つの果実、シトロンの肖像である。大きく描かれ、卓上ではなく戸外の風景のなかに据えられている。シトロンはレモンの祖にあたる、皮の厚いごつごつとした柑橘で、食べるためよりも皮と珍しさのために育てられ、メディチ家は並外れた実を重んじた。トスカーナ大公コジモ3世・デ・メディチが、まさにこうしたものを記録させるために抱えていた画家がビンビである。えりすぐりの果実を、実物大で、品種に忠実に写す。いまでいえば記録破りの野菜を写真に収めるようなものだ。一個のシトロンを空と丘を背に置くと、植物学の資料はむしろ記念碑に近いものへと変わり、熟したその瞬間にとどめられた大公の庭の一片となる。

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