
Titian, Madonna of the Rabbit, 1530. Wikimedia Commons. · PD
兎の聖母
作品情報
ストーリー
1529年、マントヴァ公フェデリコ・ゴンザーガはティツィアーノに数点の絵を注文し、この小さな祈りの絵については1530年3月の支払い記録が残る。教会のためではなく、個人の祈りのための作である。マリアは広い風景のなかにひざまずき、幼子を聖カタリナへと渡す。背景では羊飼いが家畜の番をしている。絵の名は、マリアが手で地に押さえた白い兎に由来する。白い兎は古くから、清らかさと処女懐胎のしるしとされてきた。小さな画面のうしろに、ティツィアーノは夕暮れの空をひろびろと広げている。




