
Francisco Goya · PD
二人の女にからかわれる男
作品情報
ストーリー
耳が聞こえず、70歳を超え、マドリード郊外にひとり暮らすゴヤは、近隣の人々が「聾者の家」と呼んだ自分の田舎家の壁を、14ほどの陰鬱な情景で覆った。売るつもりも、説明するつもりもなかった絵である。これはその一枚で、二人の女が身を寄せ合い、間にいる背を丸めた男を笑っている。長いあいだ、隠された彼の手はみだらな仕草と読まれ、女たちの笑いはそれへの嘲りと見なされてきた。のちに、壁画を漆喰から剥がしてカンヴァスへ移す前に撮られた写真とX線写真は、男がただ一枚の紙を手にしているだけかもしれないと思わせる。ゴヤは題も覚え書きも残さなかった。だからこの冗談は、もし冗談であるなら、二人の女のもとにとどまっている。




