
巡礼者の殉教と聖ウルスラの葬儀
作品情報
ストーリー
一枚の画布が二つの物語を語っている。中央に一本の柱が立ち、その柱身にはこの絵の費用を出したヴェネツィアの名家ロレダン家の紋章がある。柱の左側にカルパッチョが描いたのは虐殺だ。ケルンの城壁の前で、フン族が聖ウルスラとその仲間たちを打ち倒し、一人の射手がひざまずく王女その人に矢をつがえている。同じ柱の右側では喧噪が静まり、聖女の亡骸がゆるやかな葬列に運ばれていく。彼は1493年、ヴェネツィアの俗人信心会の広間のためにこの絵を仕上げた。会員たちは、場面を分ける柱の家紋を読み取れるほど近くに立っていた。二つの半分は、一続きの長い淡い空を分かち合っている。




