
Wassily Kandinsky · PD
節度
作品情報
ストーリー
画面のほとんどを占めるのは、むらのない淡い黄色の地だ。その上を、左上の隅から下へ向かって、形の群れがゆるやかな帯になって流れ落ちる。縞や格子の模様が入ったピンクとミントグリーンのブロックが、細い棒や小さな三角形でつながれている。右寄りには、色の粒を細かく散らした黒い円盤が浮かび、画面でいちばん暗い場所になっている。カンディンスキーがこの作品を描いたのは1940年9月。ドイツ軍が6月にパリに入ってから三か月がたっていた。モスクワ生まれの画家は前年にフランス国籍を取ったばかりで、パリ西郊ヌイイ=シュル=セーヌのアパルトマンで制作を続けていた。油彩とエナメルで描かれた高さ一メートル近い縦長のカンヴァスで、フランス語の題は「モデラシオン」、節度を意味する。




