
Wassily Kandinsky · PD
ミュンヘン——英国庭園
作品情報
ストーリー
1901年の初秋、カンディンスキーはミュンヘンのイギリス庭園に小さな板を持って出かけ、その場で絵具を置いた。縦24センチ、横32センチほどの画面である。筆ではなくペインティングナイフで、厚く、あるいは薄く色を引いていて、その跡がそのまま残っている。本人が「小さな油彩習作」と呼んだ一連の始まりにあたる。
イギリス庭園は18世紀の終わりに市民に開かれた広大な公園で、当時のミュンヘンの画家たちには手近な戸外の仕事場だった。この年、彼は仲間と美術家団体ファランクスを立ち上げ、その会長になっている。翌年その団体が開いた絵画学校に入ってきたのがガブリエレ・ミュンターで、彼女が長く守り、1957年にレンバッハハウスへ寄贈した作品群の中に、この小さな板も入っている。




