
裸体
作品情報
ストーリー
リトラスがこの裸体画を描いたのは、アテネで1867年から1870年ごろ、美術学校の絵画教授になって間もない時期です。モデルを前にして描く習作で、当時どの美術アカデミーでも基礎に置かれていた練習にあたります。金色の織り模様の長椅子に白い布が掛けられ、その上に身体が横たわっています。頭の側には濃い赤のクッションが置かれ、身体はこちらに背を向けているので、顔は最後まで見えません。周囲には場所を示すものも、筋書きらしいものもありません。誰が姿勢をとったのかは美術館の記録に残っておらず、目録の題も裸体という二文字だけです。この絵が国立美術館に入ったのはずっと後のことで、ミルティアディス・エンベイリコスの遺贈によります。署名は左下、白い布の上に記されています。

