
Jean-Auguste-Dominique Ingres · PD
奴隷を従えたオダリスク
作品情報
ストーリー
アングルがこの《奴隷のいるオダリスク》を描いたのは1839年から翌年にかけて、フランスが北アフリカへ勢力を広げつつあった時代でした。豪奢な室内に横たわる裸婦のかたわらで、女奴隷が楽器をつま弾き、奥には黒人の宦官が控えています。当時の西欧が思い描いた東方の後宮を、アングルは細部まで作り込んだ空想として描き出しました。実際の東方を見たことのない画家が、想像と工芸品の資料からこの場面を組み立てています。滑らかに引き延ばされた裸婦の体は、解剖学的な正確さよりも線の優美さを優先する彼の流儀そのものです。現在はマサチューセッツ州ケンブリッジのフォッグ美術館に収められています。




