
Titian · CC0
男の肖像
作品情報
ストーリー
1510年、ヴェネツィアをペストが襲い、若い天才ジョルジョーネが30歳ほどで急死した。この肖像画も長らく、そのジョルジョーネの作とされてきた。今日ではむしろ、数歳年下の同僚だったティツィアーノが1512年ごろに描いた初期作と考えられている。当時は二人の画風が見分けにくいほど近く、帰属はいまも完全には決着していない。男は暗い背景から半身をこちらへ向け、ふくらんだ袖の張りだけが強い光を受ける。師とも競争相手ともいえたジョルジョーネを失ったのち、以後半世紀にわたってヴェネツィア絵画を率いていく画家が、まだ誰の肖像とも知れぬこの一枚を残した。




