
Attributed to Leonardo da Vinci · PD
若い婚約者の肖像
作品情報
ストーリー
1490年代のミラノで、レオナルド・ダ・ヴィンチはスフォルツァ家の宮廷に仕えていた。この横顔の少女は、まず羊皮紙に描かれている点が異例である。当時イタリアの肖像画はふつう板か布に描かれた。羊皮紙は写本のためのもので、実際この一枚は、ミラノ公ルドヴィーコ・スフォルツァの娘ビアンカの婚礼を祝う豪華な書物から切り取られたものと考えられている。ビアンカは十代で嫁ぎ、まもなく世を去った。作者をめぐる議論は今も続いている。2009年に美術史家マーティン・ケンプがレオナルド本人の手によると主張した一方で、後世の模作、あるいは贋作だと見る専門家も少なくない。左利きの筆の運びや、輪郭をぼかす繊細な陰影がレオナルドを思わせるとされるが、来歴を最後までたどれないことが判断を難しくしている。髪を包む網と、額に走る一本の細い組紐は、当時のミラノ宮廷の少女たちの装いそのままである。




