
Pierre-Auguste Renoir · PD
赤い頭巾のアンブロワーズ・ヴォラールの肖像
作品情報
ストーリー
アンブロワーズ・ヴォラールは、売れにくい画家に賭ける画商だった。1895年、ほとんど誰も相手にしなかったころにセザンヌの初めての本格的な個展を開き、ルノワールの作品も扱っていた。ルノワールは1900年ごろ、彼を横顔で描いた。赤いスカーフを後頭部で結んだその姿は、彼の生まれ故郷、インド洋に浮かぶフランス領レユニオン島への、パリの画商稼業から遠く離れた土地への、控えめな目配せである。二人のあいだには明らかな親しみがあった。ルノワールはヴォラールを幾度も描き、のちには闘牛士に扮させることさえした。この時期、画家の手はやがて自由を奪う関節炎でこわばりはじめていたが、その軽やかな筆致からは少しもうかがえない。




