
Franz Xaver Winterhalter · PD
ナポレオン3世の肖像
作品情報
ストーリー
1852年12月、ふたたびボナパルトがフランスの玉座に就いた。ナポレオン一世の甥ルイ・ナポレオンが、みずから皇帝を名乗り、ナポレオン三世となったのである。この肖像は、その出来事の公式な告知だった。描いたのは1853年、ヨーロッパの宮廷がこぞって求めた肖像画家ヴィンターハルター。皇帝は大礼服をまとい、帝国の王冠と笏を置いた卓のかたわらに立ち、右手に「正義の手」を握り、胸にはレジオン・ドヌール勲章の頸飾を掛ける。これらの標章はすべて往古の王たちから借りたもので、生まれたばかりの王座に重みを与えるためだった。テュイルリー宮に掛かっていた一枚は1871年、宮殿もろとも焼け、この構図は第二帝政期に各地へ配られた複製のなかに残った。



