
Sebastiano del Piombo · PD
教皇クレメンス7世の肖像
作品情報
ストーリー
セバスティアーノ・デル・ピオンボがこの肖像を1526年ごろに描いたとき、彼はローマ随一の肖像画家だった。1520年にラファエロが世を去ったあと、この分野で彼に並ぶ者はなく、教皇にただよう静かな威厳も彼の手から生まれている。描かれているのはクレメンス7世、ジュリオ・デ・メディチで、この絵で肝心なのは、まだ起きていない出来事のほうだ。彼はひげをきれいに剃っている。一年後の1527年5月、皇帝カール5世の軍がローマを略奪し、教皇はサンタンジェロ城に閉じ込められる。喪の印としてひげを剃るのをやめ、生涯ひげを蓄えることになった。だからこのひげのない顔は、あの打撃の前の彼を写した最後の姿の一つだ。セバスティアーノはのちに彼をひげ姿でも描き、その絵は同じナポリの美術館に収められている。




