
画家ルドヴィコ・リッパリーニの肖像
作品情報
ストーリー
クレモーナがこれを描いたのは1858年、21歳のとき、描かれた人物が世を去ってわずか二年後のことでした。ルドヴィコ・リッパリーニはヴェネツィアの美術アカデミーで彼の絵画の師であり、1830年代からそこで教えていた評価の高いロマン派の画家です。つまりこれは、すでに亡くなった師を記憶から描いた肖像なのです。長いあいだ、そのことは知られていませんでした。美術館は1911年、この画布をただ見知らぬ男の頭部として買い入れ、リッパリーニの顔立ちだと研究者が気づいたのは1933年になってからでした。クレモーナはやがてミラノの画家たちのボヘミアン的運動スカピリャトゥーラの一翼を担い、後年の顔はかすんだ光の中へ溶けていきます。ここではまだ、その手は堅く率直です。

