ナインの若者の蘇生

Paolo Veronese · PD

ナインの若者の蘇生


作品情報

制作年
1560
技法
油彩
種類
絵画
寸法
102 × 136 cm

ストーリー

ヴェロネーゼは、この福音書の場面を、同じ世紀の裕福なヴェネツィア人ならこう演出しただろうという姿で描いた。物語は『ルカによる福音書』からとられている。キリストはナインという町の外れで、ひとり息子を葬ろうとする寡婦に出会い、その若者を生き返らせる。ところが悲しみに暮れる母は、ここではヴェネツィア貴族の女性が着る淡い青の絹をまとい、まわりの群衆も古代ガリラヤではなく16世紀ヴェネツィアの装いをしている。彼に金を払う都市の好みが、そのまま表れているのだ。キリストの衣は淡い薔薇色と淡い青で、かすかな金属の光沢をおび、ヴェネツィアの色彩と呼ばれるものそのものを見せている。死んだ若者は青白く、ほとんど光を受けずに画面下の隅へ押しやられ、視線はといえば中央の母へと引き寄せられる。17世紀、レオポルト・ヴィルヘルム大公がハプスブルク家のためにこの絵を手に入れ、いまはウィーンの美術史美術館に掛かっている。

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