
Lucas Cranach the Elder · PD
エジプト逃避途上の休息
作品情報
ストーリー
クラーナハはこの板絵に署名し、1504年と記した。まだ若い画家としてウィーンで働いていたころで、その一年後には彼はヴィッテンベルクへ移り、ザクセン選帝侯の宮廷画家となる。描かれているのはエジプトへ逃れる途中で休む聖家族だが、クラーナハは砂漠を描かない。南ドイツの樅の森を、遠くに山を添えて描く。いわゆるドナウ派のやり方である。マリアと幼子のまわりには小さな天使たちが集まって寄り添い、一人は泉から水を汲み、ほかの者は楽を奏でる。この小さな菩提樹の板を有名にしたのは、聖なる場面そのものよりも、こうした生き生きとした風景のほうだった。




