
Nicolae Grigorescu · PD
川での洗濯
作品情報
ストーリー
1867年、二十代後半のニコラエ・グリゴレスクはフランスに渡って数年目を迎えていた。バルビゾンの画家たちに学んだ彼は、神話や歴史の大画面よりも、目の前の素朴な暮らしを戸外の光の中で描くことに向かっていった。この小さな画面が写すのは、川辺で洗濯にいそしむ人々のありふれた一日である。水面の反射や布のくすんだ色合いが、細部を追うよりも光と空気そのものをとらえるように置かれている。こうした戸外制作の経験を持ち帰り、グリゴレスクはやがてルーマニアで最も愛される画家の一人となっていく。農村に働く人々の姿は、彼が生涯を通じて繰り返し立ち返った主題だった。




