
Jean-Baptiste Camille Corot · PD
ピエールフォン城の廃墟
作品情報
ストーリー
ピエールフォン城はパリの北東およそ70キロに立っている。コローが若き日にこの城を初めて描いたとき、それは正真正銘の廃墟だった。17世紀以来打ち壊されたままの中世の要塞であり、彼の世代が好んだ、まさにロマン主義的で朽ちた題材である。彼は戸外で、実景を前にして制作し、崩れた塔にあたるやわらかな光をとらえた。やがて歴史が絵を追い越す。1850年代の末、ナポレオン三世はこの城を建築家ヴィオレ・ル・デュクに委ね、彼は今日そこに立つ、小塔の林立する高い姿へと築き直した。1860年代にコローがこの画面に立ち返り、手を加えたとき、彼が描いた廃墟はもはやこの絵のほかどこにも存在しなかった。




