
Gustave Moreau · PD
ヘロデの前で踊るサロメ
作品情報
ストーリー
1876年の春、印象派の画家たちがパリで、ありふれた近代の暮らしを主題とする二度目の展覧会を開いていたころ、モローはサロンにまるで正反対の一枚を出した。仕上げるまでに七年ほどを費やした作品である。隅々まで飾り立てられた宮殿のなかで、サロメはつま先立ちのままヘロデの前で舞う。洗礼者ヨハネの首を得るための踊りである。全身を宝石で覆い、右手に一輪の蓮の花を持ち、左腕をこわばった、まるで夢遊病者のような身ぶりで差し出している。作品は評判を呼び、おそらくモロー最大の代表作となった。その八年後の1884年、小説家ユイスマンスは、このサロメをもう一つの異作とともに小説『さかしま』の中心に据え、孤独で退廃的な主人公の書斎に掛けさせた。




