
Vincent van Gogh, Still Life: Vase with Pink Roses, 1890. Wikimedia Commons. · PD
静物:ピンクの薔薇の花瓶
作品情報
ストーリー
ゴッホがこのバラを描いたのは1890年5月、南フランスのサン=レミの療養院に入っていた最後の数日のことだった。ようやく退院できるほど回復し、パリ近郊のオーヴェールへ移る荷造りをしていた。その希望が絵全体にあふれている。春らしい生き生きとした緑、そして花瓶からこぼれ出る大きな花束だ。彼はこれを一気に描いた。同じ数週間のうちに大きな花の絵を何枚も手がけている。見るときに知っておきたいことがある。このバラは、今見えるより本当はもっとピンク色だった。彼が使った赤い顔料は安定が悪く、年月とともに色あせて、花はしだいに白に近くなっていったのである。




