
Vincent van Gogh · PD
聖書のある静物
作品情報
ストーリー
ファン・ゴッホがこの絵を描いたのは1885年10月、その年の3月に父が急死してから数か月後のことだった。父テオドルス・ファン・ゴッホはプロテスタントの牧師で、机の上の分厚いオランダ語聖書は彼の遺したもの、ここでは「イザヤ書」が開かれている。その手前に、小さく、読み込まれて傷んだフィンセント自身の一冊が置かれる。エミール・ゾラの小説『生きる歓び』である。二冊の本は、世界を見る二つのまなざし、父のものと子のものを表し、父を亡くしたばかりのときに並べて置かれた。フィンセントは弟テオに、急いで描いたこと、黒だけで一枚の絵を支えられると示したかったことを書き送っている。吹き消された蝋燭が、聖書のすぐ後ろに立っている。




