
ガラスの花瓶に生けた花の静物
作品情報
ストーリー
アムステルダム国立美術館がこの絵を買ったのは1814年、オランダに対するフランスの支配が終わってわずか数か月後のことで、若い国立美術館はまだコレクションを築いている途中だった。ラヘル・ライスが世を去ってからすでに60年以上たっていたが、その花の絵はなおオランダ絵画の宝とみなされていた。大理石の台に置かれた透明なガラスの花瓶から、チューリップ、バラ、カーネーション、アイリス、ケシ、ヒヤシンス、そしてつる草のヒルガオが立ちのぼる。左下に「Rachel Ruysch f.」と署名があり、f.は「作った」を意味するラテン語fecitの略だが、年記はない。そのため美術館は制作を1690年ごろから1720年ごろのあいだとしか言えない。彼女の生前、こうした一枚は1000ギルダーを超えることもあり、同時代にそれほどの値をつけられる画家はわずかだった。




