小さな洋ナシ、パン、素焼きの水差し、鉢、瓶のある静物

小さな洋ナシ、パン、素焼きの水差し、鉢、瓶のある静物


作品情報

制作年
1760
技法
キャンバスに油彩
寸法
47.8 × 34.6 cm

ストーリー

この卓上の水差しには釉薬がかかっていない。そこが肝心なところである。素焼きの土は水を通し、外側ににじみ出た分が蒸発する。その蒸発が、中に残った水を冷やす。氷が贅沢品だったマドリードの夏に、ふつうの家はこうして飲み水を冷やしていた。釉をかければ、この働きは失われる。スペイン語にはこの器を指す一語があり、アルカラサという。日本語では素焼きの水差しと言い足すほかない。まわりにメレンデスは小ぶりの洋梨、ガラスの瓶、鉢、そして柔らかい白い丸パンを並べた。マドリードで食べられていたモリェテスで、街の好みが濃い味に傾いていたため、焼き手は香辛料を利かせることが多かったという。署名と年記は右下にあり、1760の数字の前にスペイン語で「年」にあたる語が置かれている。

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