
タナクィル
作品情報
ストーリー
リウィウスの『ローマ建国史』で、タナクィルは前兆を読み解くエトルリアの貴婦人として登場します。一羽の鷲が夫の帽子をさらって舞い上がり、また頭の上に戻したとき、彼女はそれを夫が王になるしるしだと読みました。夫を説いてローマへ移らせると、夫はタルクィニウスとして王位に就きます。のちに彼女は、宮廷で育った奴隷の生まれの少年セルウィウス・トゥッリウスに大きな将来を見て取り、王が暗殺されると、王権を彼に引き継がせました。彼女が指さす二行詩は、本人の言葉として語られます。「われはタナクィル。先見の明によって二人の王をつくった。はじめに夫を、次にわが奴隷を」。ベッカフーミは1519年頃、自作のマルキアと対になるよう彼女を描き、よきローマの主婦の道具である紡錘を持たせました。この絵はのちに、もとの板からカンヴァスへ移し替えられています。




