
羊飼いの礼拝
作品情報
ストーリー
1700年ごろ、ファン・デル・ウェルフはヨーロッパで最も引く手あまたの画家の一人で、諸侯の収集家たちが求めたのはまさにこうした作品だった。間近でながめられる、小さく緻密な宗教画である。1703年に描かれたこの一枚は、夜として構成された降誕の場面だ。まことの光は生まれたばかりの幼子そのものから発している。白い布の上に横たわって輝くその子を、深く身をかがめた羊飼い、布を持ち上げる聖母、その奥に立つ老いたヨセフといった、のぞき込む顔々が下から照らし出す。ネーデルラントの画家たちは二世紀にわたってこの場面をこう仕立て、幼子キリストを飼い葉桶を照らす灯そのものとしてきた。上方では小さな天使が一条の光に乗って闇へと舞い降りる。聖母の足もとには、藁の中に落ちた羊飼いのつばの広い素朴な帽子が置かれている。


