受胎告知

受胎告知


作品情報

アーティスト
ニコラ・レニエ
制作年
1666

ストーリー

ヴェネツィアは自らについて、この主題に深く結びつく物語を語り伝えていた。伝承によれば、この都市は421年3月25日に築かれたとされ、3月25日は受胎告知の祝日、天使ガブリエルがマリアに男の子を身ごもると告げる日である。こうしてヴェネツィア人は、自分たちの始まりとこの聖なる一瞬を同じ日付に重ねた。ゆえにここで描かれる受胎告知は、他の土地では持ちえない市民的な重みを帯びていた。レニエがこの絵を手がけたのは晩年、1666年ごろのことで、すでに老いてこの都市に長く暮らしていた。ガブリエルは柔らかく温かな光のなかで聖母の前にひざまずき、若き日の鋭い陰影はそこにない。彼は翌1667年、ヴェネツィアで世を去った。

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