
ソフィアの聖ソフィア教会
作品情報
ストーリー
この版画の教会は、まわりの街に名を与えた、まさにその教会である。14世紀にソフィアは聖ソフィアの名を受け継いだ。ピッテルがここに写し取った建物は、そのときすでにいくつもの生を経ていた。今その場所に立つのは、おおよそ五代目の聖堂で、6世紀に皇帝ユスティニアヌスのもとで建てられた。オスマン支配下ではモスクに造り替えられ、古い壁画は失われ、ミナレットが加えられた。1818年と1858年の二度の地震がそのミナレットを倒し、建物を廃墟のまま残した。ピッテルがこのアクアチントを制作したのは1910年、ブルガリアが独立王国を宣言してから二年後のことで、街に名を与えたその古い殻を、ようやく組み直しはじめたころだった。
