
Titian · PD
合奏
作品情報
ストーリー
1510年ごろのヴェネツィアには、筆づかいがよく似ていて見分けの難しい二人の若い画家がいました。名を馳せていたジョルジョーネと、その周りで学び、やがて彼を吸収していく年下のティツィアーノです。この絵は何世紀ものあいだジョルジョーネの作とされてきました。枢機卿レオポルド・デ・メディチが1654年にジョルジョーネとして買い、1976年になってX線がようやく若きティツィアーノの手と見定めたのです。中央では、スピネットに向かう男が鍵盤から身をひねり、手はまだ鍵に置いたまま、肩に触れる剃髪の修道士を振り返っています。二人のあいだに起きた何かが、音楽を句のなかばで止めます。左端で光を受けた顔、羽根飾りの帽子をかぶった若者は、ティツィアーノがのちに長い画業の礎とする、あの目覚めた生き生きとした存在です。




