
Jean-Auguste-Dominique Ingres · PD
パリに入城する王太子
作品情報
ストーリー
アングルがこの小さな歴史画を描いたのは1821年、金銭的に苦しい長いイタリア滞在の最中だった。当時流行していたトルバドゥール様式で、細やかな中世の衣装と宝石のように鮮やかな色彩に満ちている。主題はフランスの歴史から採られた。1358年8月2日、若き王太子、のちの王シャルル5世は、王権に反旗を翻したパリへ戻ろうとしていた。パリ商人頭のエティエンヌ・マルセルがその都市で権力を握っていたが、わずか数日前に殺されていた。注文には個人的な糸が通っている。発注者アメデ・ダヴィド・ド・パストレには、四世紀前のその入城に立ち会った先祖がいて、アングルは彼を群衆の中に、赤い色で目立たせて描き込んだのである。




