
Piero di Cosimo · PD
プロクリスの死
作品情報
ストーリー
ピエロ・ディ・コジモが1490年代に描いた、静かで不思議な一枚です。地面に横たわるのは、オウィディウスの物語に出てくるニンフ、プロクリス。夫ケパロスが狩りの最中に、茂みにひそむ獣と見まちがえて投げた槍で、あやまって命を奪ってしまった場面です。そばには山羊の脚を持つサテュロスがかがみこみ、悲しげに手をのばしています。足もとでは一匹の犬が、動かなくなった女性をじっと見守っています。神話の悲劇を、ピエロは声高な嘆きではなく、水辺の淡い光のなかの、取り返しのつかない静けさとして描きました。




