
ヴァイオリン弾き
作品情報
ストーリー
村の宿屋の前で、旅の辻音楽師がヴァイオリンを弾いている。赤い上着の少年がハーディ・ガーディで伴奏し、ベンチの男は蓋付きのジョッキを手ににやりと笑う。家の人たちは下半分だけの戸から身を乗り出し、子どもたちは犬のそばの地面に座り込んでいる。オスターデは右下の地面に置かれた板に、署名と1673年の年記を書き入れた。その前年の1672年を、オランダの人々はいまも「災厄の年」と呼ぶ。フランス軍が共和国に攻め込んでユトレヒトを占領し、この絵が描かれた頃も戦争は続いていた。けれども宿屋の前にその気配はない。のちにこの板絵はハーグの総督ウィレム5世の所蔵となり、1795年にフランスに接収されてパリへ運ばれた。1815年以後に戻り、1822年からマウリッツハイスにある。




