
Jan Wildens / Frans Snyders · PD
果物の店
作品情報
ストーリー
エルミタージュ美術館の新エルミタージュ、245番の展示室に、幅が三メートルを超える果物の店の絵が掛かっています。左手では年配の売り子が皿から果物をひとつ持ち上げ、黒いマントに白いひだ襟の女性客に差し出しています。足もとには小さな犬がいます。フランス・スナイデルスがこの絵を描いたのは1618年から1621年のあいだで、ちょうどスペイン領ネーデルラントとネーデルラント連邦共和国の十二年休戦の最後の数年にあたります。注文主はブリュッセルの国王徴税官ジャック・ファン・オフェムで、新しい邸宅のために獣肉、野菜、魚、果物の四つの店を描かせました。美術館によれば、店そのものは画家の創作で、四枚は四大元素を表しているとも考えられます。その場合、果物は実りをもたらす太陽にあたり、この一枚が連作のなかでもっとも明るく、金色の調子でまとめられているのもうなずけます。美術館は風景の部分の作者として、アントウェルペンの画家ヤン・ウィルデンスの名も挙げています。四枚はのちに英国初代首相ロバート・ウォルポールの邸宅ホートン・ホールに掛けられ、1779年、ウォルポール家のコレクションとともにエカチェリーナ2世が買い取りました。




