
Paul Gauguin · PD
王の妻
作品情報
ストーリー
高更がこの絵を描いたのは1896年、二度目のタヒチ滞在のときである。貧しく、病を得て、みずからパリから遠く離れていた。彼はこの絵にタヒチ語の題、テ・アリイ・ヴァヒネを与え、その四月の手紙では彼女を「裸の女王」と呼んだ。だがその姿勢は、まぎれもなくヨーロッパ美術の伝統から来ている。高更は愛する作品の写真を地球の裏側まで携えており、その中にはマネの《オランピア》もあった。彼はモデルを、三十年ほど前にパリを騒がせたのと同じ、あけすけな姿勢で横たえている。そのまわりに熟したマンゴーを散らし、頭のうしろに丸い団扇を置いた。画面の下隅には、タヒチ語の言葉を画布に直に書きつけている。




