
Jan van Eyck, The Madonna in the Church, 1440. Wikimedia Commons. · PD
教会の聖母
作品情報
ストーリー
手のひらほどの小さな板絵だが、目を近づけると、ゴシックの大聖堂の奥から光がこぼれ落ちているのが見えてくる。ファン・エイクは15世紀前半のフランドルで、油彩を用いて石床の陽だまりや窓の反射を驚くほど精密に描いた。ただしこの光は、大聖堂の北側の壁から差し込んでいる。実際の教会ではありえない方向で、当時の人々はそこに人ならぬ光、聖なる輝きを読み取った。聖母は建物に対して不自然なほど大きく描かれている。マリア自身が教会そのもの、母なる教会を体現しているためだと考えられている。冠の宝石や衣の縁の一粒までが、光を受けて静かにきらめいている。




