キリストの降誕
作品情報
ストーリー
三世紀近くのあいだ、これは一つの作品の左半分でした。1519年にアントワープで描かれたこの降誕図は、中央の「東方三博士の礼拝」の上に閉じる二枚の翼のうちの一枚です。祭壇画全体はバーデン辺境伯の所有で、バーゼルに保管されていました。1808年、それは分解されます。中央の板はカールスルーエへ送られ、今もそこにあります。二枚の翼はバーゼルの競売にかけられ、地元の収集家ヨハン・コンラート・ディーナストが買い取りました。この降誕の場面と、対をなす「エジプトへの逃避」は、のちにバーゼルの画家エミーリエ・リンダーを通じてバーゼル美術館に入りました。彼女は自分の絵をこの街に遺したのです。ここで生まれたばかりの子を囲む人々は、その歴史のほとんどを、二つの国に分かれた一枚の絵の三分の一として過ごしてきたことになります。