
Francisco Goya, The Rape of Europa, 1772. Wikimedia Commons. · PD
エウロペの略奪
作品情報
ストーリー
これはゴヤの初期作で、1746年生まれの彼が26歳ほどだった1772年に描かれた。のちに名声をもたらすマドリードの宮廷までは、まだ数年ある。題材は古い。ゼウスが白い牡牛に姿を変え、王女エウロペを背に乗せて海の向こうへ連れ去っていく場面だ。ゴヤは画面を要点だけに切り詰める。黒っぽい牡牛はすでに画枠からはみ出しかけ、一人の侍女は助けを求め、ほかの者たちは遠ざかる娘へむなしく手を伸ばす。筆は自由で、すべてが動いている。若い画家がここで、ティツィアーノやルーベンスがそれぞれに描いてきた古い主題に、自分の手で挑んでいる。




