
Vittore Carpaccio · PD
聖ステファヌスの説教
作品情報
ストーリー
1514年のヴェネツィアはヨーロッパから東方への大きな玄関口で、岸辺にはトルコ人やギリシア人、アルメニア人の商人がひしめいていた。カルパッチョはこの画布を、ヴェネツィアのサント・ステファノ信心会のために、最初のキリスト教殉教者ステファノの生涯を描く連作の一枚として描いた。助祭のステファノは高い台の上から説教し、その前にはターバンを巻いた東方風の装いの群衆が、円屋根や椰子の木を背に集まっている。だがカルパッチョは聖地に足を踏み入れたことがなかった。彼はこのエルサレムを、1486年に印刷された巡礼記の木版画をもとに組み立てたのだ。想像の都市は結局、画家が毎日目にしていた国際色ゆたかな港によく似たものになった。




