
Théodore Chassériau · PD
エステルの化粧
作品情報
ストーリー
1841年、まだ二十歳そこそこのテオドール・シャセリオーがこの絵を描いた。師のアングルからは硬く正確な輪郭線を、年上のドラクロワからは豊かな色彩と東方への憧れを受け取り、その二つを一枚のなかで結び合わせようとしていた。主題は旧約聖書のエステル記から採られている。ペルシャ王のもとへ召される前、二人の侍女に付き添われて身を装うエステルの姿である。物語のなかで彼女はこの後、命がけで王の前に進み出て、自らの民を滅亡から救うことになる。半ば裸で腕を上げ、髪を整えるその場面には、東方の宮廷を思わせる装身具と織物がちりばめられている。シャセリオーはこの15年後、37歳の若さで世を去った。



