
二台の馬車
作品情報
ストーリー
パリの狭い通りで二台の馬車が鉢合わせし、どちらも道を譲ろうとしない。ルーヴル美術館によれば、この場面は実際に起きた同じような騒ぎがもとになっている。それが短い寸劇に仕立てられ、1695年初演のルニャールとデュフレニの喜劇『サン=ジェルマンの市』に付け加えられた。馬車に乗っているのはアルルカンとスカラムーシュで、二人とも女装している。乗客と御者がののしり合っていると、通りがかった裁判官が仲裁に入り、かえって追い払われてしまう。
ジロは何枚もの素描を重ねてこの油彩にたどり着いた。そのうちペンとサンギーヌで描いた一枚もルーヴルにある。1805年にパリの売り立てに出たとき、目録はこの絵をジロの弟子アントワーヌ・ヴァトーの作としていた。師よりはるかに名高くなった弟子である。その後サンクトペテルブルクの収集家の手に渡り、1923年にルーヴルが購入した。
