
Pisanello · PD
聖エウスタキウスの幻視
作品情報
ストーリー
狩りの途中、一頭の牡鹿の角のあいだにキリスト磔刑の像が現れる。それを見たローマの武将プラキドゥスは信仰に目覚め、エウスタキウスと名を改めた。ピサネッロが描いたのは、その幻視の一瞬である。だが目を引くのは奇跡そのものより、画面を埋め尽くす動物たちだ。犬、鹿、兎、水鳥から小鳥まで、どれも驚くほど克明に、まるで図鑑のように描き分けられている。これは15世紀前半、北イタリアの宮廷で好まれた「国際ゴシック」と呼ばれる優美な様式の絵で、金地の輝きと細密な描写を身上とした。優雅な狩装束の武将は、聖人というより一人の貴族のように見える。




