
Rembrandt, The Vision of Zacharias in the Temple, 1633. Wikimedia Commons. · PD
神殿におけるザカリアの幻視
作品情報
ストーリー
1633年、レンブラントは27歳ほど。アムステルダムに移って間もなく、身ぶりの激しい劇的な聖書画で名を上げつつありました。この板絵が語るのは福音書の一場面です。年老いた祭司ザカリアが神殿で務めを果たしていると、高齢の妻がやがて男の子を、のちの洗礼者ヨハネを産むと告げられます。何より面白いのは、天使ガブリエルの描き方です。翼のある人の姿ではなく、画面右上ににじむ一条の光だけでガブリエルを表しており、当時としては珍しい発想でした。ザカリアの驚きは、大きく見開いた目に打たれた二つの黒い点に託されています。この絵は数十年ものあいだ姿を消し、作者をめぐって疑いも持たれましたが、アムステルダム国立美術館の長期にわたる調査によって、1633年のレンブラントの真筆と確かめられました。




