
ゴルゴタへの道
作品情報
ストーリー
1660年、王位に復帰したばかりのイングランド王チャールズ2世に、オランダ共和国は絵画の贈り物を届けた。この祭壇画もその中に含まれていた。以前の持ち主は、ヴェネツィアに住んでいたオランダ商人ヤン・レインストである。チャールズの死後は、王妃キャサリン・オブ・ブラガンザがサマセット・ハウスで手元に置いた。故国ポルトガルへ帰る準備を進めていた彼女は、ほかの絵をイングランドから持ち出す許しを得るため、この絵を賄賂として差し出したらしい。以後およそ三世紀、絵は受け取った人物の一族のもとにあり、1984年にナショナル・ギャラリーが購入した。バッサーノが描いたのは1544年か1545年頃である。キリストは十字架の重みに膝をつき、一人の刑吏は拳を振り上げ、もう一人は腰に巻いた縄を引いている。ヴェロニカは白いヴェールを差し出している。そこにはやがて彼の顔が写し出される。ヴェロニカ自身は、打ちかかる男たちのすぐそばにひざまずいている。




