
Gustave Courbet · PD
負傷者
作品情報
ストーリー
オルセー美術館にあるこの自画像を、クールベは10年ほどかけて描き直し続けました。木の下で目を閉じ、シャツに赤い血の染みをにじませた男は、剣で傷ついたように見えます。ところがX線を当てると、胸のあたりにもう一つの姿が浮かびました。もとは彼の肩に、恋人ヴィルジニー・ビネがもたれかかっていたのです。二人の関係は14年ほど続いた末、1851年ごろに終わります。クールベはやがて女性を塗り消し、代わりに剣を握らせ、自らを傷ついた男に仕立て直しました。赤い染みの下には、消された抱擁が今も塗り重ねられて残っています。




